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Winter Daphne(ジンチョウゲ)


挿し木が成功した沈丁花(ジンチョウゲ)、ポットから地植えにしての冬越し、蕾が大きくなって来ています。


Winter Daphne(ジンチョウゲ)は、中国南部原産の常緑低木です。中国では、「瑞香」と呼ばれています。日本では室町時代にすでに栽培されていたと言われています。


ジンチョウゲは、三大香木の一つです。「春の沈丁花(ジンチョウゲ)、夏の梔子(クチナシ)、秋の金木犀(キンモクセイ)」が三大香木と称されています。ジンチョウゲこの中で一番遠くまで香が届くと言われています。


沈丁花の名前の由来は、香木の「沈香」(ジンコウ)のような良い香りがあり、「丁子」(チョウジ)のような花をつける木という意味から付けられました。

*「沈香」は、熱帯アジア原産の常緑高木です。この木の樹脂が香の元になっています。

*「丁子」は、南洋産の常緑高木です。花は四弁花で芳香があります。


(ワンポイント)

*移植が難しいので、地植えする時は場所を良く選ぶこと

*西日が当たらない半日蔭を好みますが、日陰過ぎるの花付きが悪くなります

*水はけと水持ちの良い、弱酸性の土壌を好みます

*根が地中深くまで伸びないため、極端な乾燥を嫌います

*基本剪定は必要ありません。自然に樹形がまとまって行きます

*紅葉、アザレア、アスチルベ、椿などと相性が良い



(ジンチョウゲの花言葉)

「栄光」「勝利」「不死」「不滅」「永遠」「甘い思い出」「快楽」


*「栄光」「勝利」は、ジンチョウゲにまつわるギリシャ神話から来ています

*「不死」「不滅」「永遠」は、沈丁花の葉が枯れないことから来たと言われています

*「甘いお思い出」「快楽」は、ジンチョウゲの花の香りから来ました





ジンチョウゲの学名「Daphne odora」の「Daphne」(ダフネ)は、ギリシャ神話の女神ダフネにちなみます。「Odora」は、芳香があるという意味です。ジンチョウゲの葉が月桂樹の葉に似ていたことから付けられたそうです。なぜ女神ダフネと月桂樹が関係をして来るのか? それに関してのギリシャ神話をお話しさせて頂きます。


*ちなみに、「ダフネ」は、英語的呼び方で、ギリシャ語では「ダプネー」と呼ばれています。以下「ダプネー」を使用して行きます。


ギリシャ神話(ダプネーとアポロン)


ある時、弓矢で遊んでいたエロース(恋心と性愛を司る神)をゼウスの息子で太陽神のアポロンが揶揄しました。それに怒ったエロースは、アポロンに恋する金の矢を、そして近くで川遊びをしていたダプネーに相手を拒む鉛の矢を射ました。


アポロンはダプネーを見て恋に落ちてしまいました。そして、ダプネーに求愛するのですが、ダプネーは拒絶しました。拒絶しても諦めないアポロンからダプネーは逃げ続けてついに川の畔まで逃げて来たダプネーは、その川の神である自分の父親にアポロンから逃げるために自分の体を何かに変えて欲しいと強く望みました。


父親は、娘ダプネーの体を月桂樹の木に変えることで娘の願いを叶えてあげました。アポロンはあと一歩のところでしたが、ダプネーは月桂樹に変えられてしまいました。その姿を見たアポロンはすごく悲しみました。そしてアポロンは、永遠の愛の証しとして月桂樹の葉のついた枝から月桂冠を作って永遠に身に着けていると言われています。


*ちなみに、「ダプネー」はギリシャ語で「月桂樹」を意味する言葉です。また、月桂冠は、古代ギリシャでアポロン祭りのピューティア大祭の勝者に月桂冠を与えられたと伝わっています。古代オリンピックの勝者には月桂冠でなく「オリーブ冠」でした。


このアポロンとダプネーのギリシャ神話をあの男、ジャン・ロレンツォ・ペルニーニが彫像で作っています。展示場所は、「プロセルビーナの略奪」と同じ場所のイタリア、ローマのボルゲーゼ美術館です。




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